「空海!感動の人生学」大栗道榮著 中経の文庫

「なるほど」と勉強になった部分や「ふむ、ふむ」と納得する部分もあり興味深く読めました。

宗教だから当たり前なのかもしれませんが、これが正しいあり方というのがあって少し厳しいなという印象も受けました。心に余裕がある方が読まれるには新たな課題発見にもつながったりしていいのかも知れません。

印象に残ったところがいくつかあるのですが、その中の一つをご紹介します。

自分の一生を充実した悔いのないものにするためには、菩薩の心構えを持たねばならず、その菩薩の心得の第一は、「腹立てず−忍屈行(にんにくぎょう)」だそうです。
社会を生きていく上でなかなか辛いように感じますが、著書の中では「お得意先にはずかしめられたときでも腹を立てず」とあるので、お客様の前で怒りをあらわにしなければいいのかもしれません(あくまで、私の勝手な実用的解釈です)。

程度にもよりますが、そうとうな怒りをこらえるのはつらいもの。
腹を立てるのをグッとがまんするために「おん腹たてまいニコニコそわか」という呪文を口の中で何度もつぶやくと、怒りの心が溶けてくるそうです。

私にはその呪文がなんとなくかわいく感じられたので、思い出すだけの余裕があれば試しに取り入れてみたいと思いました。
(とみだ)