カウンセリングオフィスうららは名古屋で心理カウンセリング、メンタルヘルス対策や心理学講座などをおこなっております

 

 自閉症など広汎性発達障害の子どもの割合は2.1%で、この十年で十倍に増えた。

 名古屋市で今月開かれた日本小児精神神経学会で、同市西部地域療育センターの鷲見聡所長が発表した。  調査は、保健所などから紹介を受け、同センターが診断した六−八歳児二百八十一人を対象に、センターの担当エリアに住む同年齢 の子の全体数から推計した。診断はアメリカ精神医学会の基準に基づいた。

 広汎性発達障害では、状況判断が苦手、コミュニケーションがうまく取れない、想像力のずれといった困難さがある。最近の考え 方では、重度の自閉症から、言葉の遅れのないアスペルガー症候群などまでひっくるめて、広汎性発達障害という概念でとらえている。

「増加の原因に環境要因も」

 広汎性発達障害の原因は解明されていないが、これまでは環境要因のみ、あるいは生まれ持った素因のみが関係しているという両極 端な説が唱えられていた。しかし、最近では、生まれ持った素因だけでも環境だけでもなく、さまざまな要因が重なり合って現れると いう見方が強くなってきた。鷲見所長は「社会におおらかさがなくなり、対人関係の習得といった環境要因が変化して、いわば犇 界域″にいた子たちが、顕在化してきためではないか」と指摘する。

状態が軽微な場合、そもそもどこからを発達障害と見なすかという問題もある。鷲見所長は「その子が置かれている環境の改善と発達支援が重要です。それぞれの子に合ったサポートによって、状態が改善されて診断基準から外れるというケースも出でくると考えられます」という。

 発達障害支援法、自閉症・発達障害支援センター、特別支援教育の実施などが進められているが、鷲見所長は「形だけでなく、きめ細かな支援の実行が大切」と述べている。
2005年10月21日「中日新聞」より

 
2006年04月05日  ↑ページトップへ